普遍アントロポゾフィー(一般人智学)協会には、その中心をなす「精神科学自由大学」があります
シュタイナー自身が定めた会則(1923年)では、「アントロポゾフィー協会の目的は、精神的分野における研究の育成であり、精神科学自由大学の目的はこの研究そのものである」とされています。
シュタイナーは精神科学自由大学は将来的に3学級から構成されると考えていました。しかし、第一学級を設置した後に逝去したため、現在、自由大学の会員とは「第一学級」の会員を意味します。ゲーテアヌムの精神科学自由大学には、医学、教育、社会科学、農業などの部門がありますが、第一学級はすべての部門を横につないでいます。
同時に、自由大学に入会する人は「普遍アントロポゾフィー部門」に所属することになります。この部門は、自由大学への受け入れ、会員証(青い会員証)の発行、およびシュタイナーが行った19回の第一学級時間(および7回の補講)との取り組みを担当しています。
アントロポゾフィー協会に入会するには、ほとんど条件は課されませんが、精神科学自由大学に入るにあたっては、協会員として2年を経過した後、自分にその意志があるかどうか、自分自身に誠実に問いかけて欲しいとシュタイナーは言っています。彼は、自由大学に入会する意志をもつ協会員のことを「活動への意欲をもった会員たち」と呼んでいました。つまり、アントロポゾフィーを学び、自分のために情報を得るために協会に入会した人が、こんどは他の人々のために情報を提供したり、アントロポゾフィーの育成を支える側に回ろうという気持ちが出てきたときに、自由大学への入会を考えて欲しいというのです。
コリスコ・グループ においても、精神科学自由大学への入会は可能であり、グループとして大学時間の内容に取り組んでいます。しかし、大学会員は秘密のサークルではなく、協会員よりも上級なわけでもありません。自由大学に入会することは、アントロポゾフィーがよりよい形で世界の役に立つように協力し合う意志をもつということです。